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お知らせ

眼科と健診

2025年07月10日


会社などの勤務先や年齢によって地域で行われる健診がありますが、眼科の項目の部分で視力、眼圧、眼底検査などが多く施行されています。眼科の疾患は自覚的な症状がなく進行していく病変も多いため必ず健診を受けましょう。ただ健診の眼科の項目は検査機器の制約により病変の早期発見には非常に役立ちますが異常を指摘された場合には眼科診療施設を受診しましょう。健診により行われる内容は視力、眼圧、眼底写真撮影でこれをもとに医師が異常を指摘するわけですが健診を受ける方の眼の特徴例えば小瞳孔(瞳の大きさが小さい型)の場合眼底写真はあまりよく写らず中間透光体の混濁、白内障の疑いなどと判定されます。また眼球と脳を結ぶ視神経が眼球内に入る部分を視神経乳頭といいますが
その中心部分は視神経乳頭といい眼底写真では中心に写る黄斑部の鼻側約3mmの部分に中心に血管を含む白い丸い部分として映ります。この部分の中心部に陥凹がありこれが拡大すると緑内障の疑いと診断され眼科受診を勧められます。さらに視神経乳頭から放射線状に黒くなった部分があると視神経線維層欠損の疑いと指摘され緑内障の可能性がたかくなります。眼底写真の中心部分に映る黄斑部の色が通常と異なると黄斑変性疑いと指摘されその周辺に白い膜状のものが映ると黄斑上膜疑いと判定されます。

また網膜の出血も眼底写真に写りますますので糖尿病網膜症疑いとか網膜静脈閉塞症の疑いなどと診断される場合もあるでしょう。健診は早期に病変を知りえる機会を与えてくれるいいシステムですから健診で異常を指摘された場合では早期に眼科を受診しましょう。当院ではさらに精密な細隙灯顕微鏡を用いた白内障の診断を行い手術が必要な程度なのか放置しても問題ない程度のものなのかを丁寧に説明させていただきます。また視神経乳頭陥凹拡大や網膜神経線維層欠損疑いに対しては三次元網膜解析装置、静的量的視野検査を行いより正確な緑内障診断を行い必要であれば治療薬を処方します。黄斑変性、上膜についても三次元網膜解析装置を用いより正確な診断を行い受診された患者様には画像を見ていただき納得のいく診療を行うことができます。眼底出血に対しては散瞳薬を用い瞳孔をおおきくして眼底の隅々まで観察し糖尿病網膜症に対しては適切な指導を行うとともに網膜症の内容を分かりやすく解説した日本眼糖尿病学会が発行している糖尿病眼手帳をお渡し経過観察をおこなっていきます。


健康診断は早期に病変を患者様自身が知りうる絶好の機会ですから眼科的異常を報告された場合はぜひ眼科受診をし病状の悪化しないよう努めましょう。