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お知らせ

網膜裂孔についての追加説明

2025年09月18日


眼科の疾患で重要な内容ですので前回の内容を追加して再度記載させていただきます。最近インターネットにより病気について患者さまの知識は豊富になってきています。しかしご自身が発症している病気をご自分で診断してしまうことは大変危険で病状を悪化させてしまう場合が多くあります。特に眼科においてはご自分で症状を自覚していても生活の支障がない程度の自覚症状しかない場合放置しがちで病状が悪化してから眼科を受診する場合を多くみかけます。本院でのホームページでの何回も記載させていただいている飛蚊症についても同様で小学生時代から症状がある患者さまの場合多少症状が悪化しても放置しがちです。また数年前眼科受診をして問題ないと言われた場合でもその後症状が多少悪化しても放置しがちです。しかし飛蚊症が悪化した場合網膜が破れ網膜裂孔が発症している場合もあることを念頭に置いておきましょう。網膜裂孔が発症していた場合放置しておくと高率で網膜剥離が発症しやがて視野欠損や高度の視力障害を発症します。そうなってしまった場合には入院して全身麻酔で網膜剥離の手術を受けなくてはいけなくなります。

網膜裂孔が発症している場合急激に網膜裂孔の大きさが拡大すると場合によっては網膜周辺の血管が損傷し眼球内に出血がたまり数時間で急激な視力障害を起こすこともあります。

網膜裂孔が発症すると裂けている網膜の周辺部が牽引され光が見えることもあります。(光視症)以前と異なった飛蚊症や光視症が発症した場合には早期に眼科を受診しましょう。

当院では瞳の大きさを最大限に大きくし網膜の周辺部まで詳細に観察し病変の有無をチェクします。そのためにはスリーミラーと呼ばれる顕微鏡(皆様が理科の実験に用いる顕微鏡)の先端についている長いレンズのような形をした医療機器を用い網膜の最周辺部まで顕微鏡レベルの検査を行う必要があります。このようなレベルまでの検査を行った場合網膜裂孔を見逃すことはありません。(人間には加齢現象もあり外傷などを受ける場合もありますので永久の話ではなく診察時のみの話になります。)網膜裂孔は早期に見つかった場合は網膜光凝固術でほぼ100パーセント治癒します。網膜光凝固術は眼球を一切切開することはなくむしろ診察するより楽に施行することができますし苦痛になることもほとんどありませんが手術に分類されているため不安感をもつ患者さまもいらっしゃるかもしれません。(正確な技術で丁寧に行えば安心して受けられる治療です)網膜光凝固術は早期に行うほど経過はよく治療後の注意事項も網膜裂孔の大きさが小さいほど少なくなります。(体の傷と同様で傷が小さいほど治りがよく大きいほど治るのに時間がかかると同様に網膜裂孔も大きさにより治癒する時間が変わってきますし注意事項もかわってきます)

 飛蚊症や光視症があっても網膜裂孔がなければ治療の必要はありません。当院では模型眼球を使用して病状をわかりやすく説明いたします。また網膜裂孔が発症していた場合にはモニターを用い病変部位をお見せし模型眼球や図を用いてご説明をさせていただきます。すでに当院では多数の症例の網膜光凝固術を施行しており飛蚊症や光視症が発症した場合には早めに当院を受診していただければ満足していただける結果をご提供できるでしょう。(診察時間がかかる検査ですが火、水、金、土曜日の午後2時30分以降の医師2診体制の時間に受診していただければ待ち時間を大幅に短縮できます。業務中の患者さまは点眼薬を点眼いたしますのでいったん職場にもどり18時30分までに当院を再受診していただければ長時間当院で時間を費やす必要はなくなります。) 患者さまにとって網膜裂孔の診察は将来の視力維持に重要なことなのでぜひ診察を受けてください。