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お知らせ

緑内障の点眼治療について

2021年06月04日


緑内障の治療として最も重要なのは眼圧を下げることです。(学会におけるエビデンスによる)

眼圧の下降効果の要因としては眼圧を下げることはもちろん眼圧の日内変動、経過中の変動をなくし常に低下した状態にあることが重要です。
緑内障の薬としては大きく分類するとプロスタグランジン関連薬(キサラタン、トラバタンズ、タプロス、ルミガン、レスキュラなど)、β遮断薬(チモプトール、ミケラン、リズモンなど)、炭酸脱水酵素阻害薬(トルソプト、エイゾプトなど)、アルファー1遮断薬(デタントール)アルファー2作動薬(アイファガン)、ROCK阻害薬(グラナテッック)、アルファーβ遮断薬(ハイパジール)交感神経刺激薬(ピバレフリン)、副交感神経刺激薬(サンピロ)などがあります。
このなかでプロスタグランジン関連薬のみが眼圧の日内変動を24時間平均して下降する効果があるとの報告があり眼科医では緑内障の場合初回から処方するのに最も適しているとされています。

しかし緑内障の患者様のうちプロスタグランジン関連薬のみでは半数の患者様で眼圧下降率が20%未満であったとの報告があり他剤の併用が症例によっては必要です。
点眼薬の種類がふえると患者様の手間ががかかり持続して使用していただけない場合も考えられます。
特に若い方や軽症の方でこのようなケースが多くプロスタグランジンと他の緑内障薬の配合剤の使用が有効です(1日1回のみで2種類の点眼薬の効果があります)。

さらに緑内障の進行した症例では他の緑内障薬の追加が必要なことがあります。
医師によるアンケート調査ではプロスタグランジン関連薬の投与がまず最初に行われ、次にプロスタグランジン関連薬とβ遮断薬の合剤(タプコム、ザラカム、ディオトラバ)への変更、またはβ遮断薬の追加。
緑内障がさらに進行している場合では炭酸脱水酵素阻害剤とβ遮断薬の配合剤(コソプト、アゾルガ)の追加、さらにアルファー2作動薬(アイファガン)の追加などが多いケ-スとなっています。(心臓などに疾患があったり喘息などが持病にあるなど点眼薬が使用できない場合もあります)