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お知らせ

乳幼児の視力検査

2023年04月13日


乳幼児は本人が見えない、白っぽく見えるなどの視力障害を訴える場合もありますがほとんどの場合御両親が目が合わない、目つきが悪い、頭を斜めにして物をみる、テレビを見るとき前に近づいて見る、本を顔を近づけて見る、親を探せないなどの症状で眼科を受診します。

小児の正常の視力は(生後2か月で0.01~0.02)(4か月で0.02~0.05)(6か月で0.04~0.08)(8か月で0.1)(10か月で0.1~0.15)(1年で0.2~0.25)(1年6か月で0.4)(2年で0.5~0.6)と報告されています。

(3歳児の67%で1.0)(4歳児の71%が1.0)(5歳児の86%で1.0)(6歳児ではほぼ100%で1.0)になるとの報告もあります。3歳児のほとんどが視力の測定が可能ですが成人と同じ方法で視力を測定するのではなく字一つ視力で測定することが一般的です(乳幼児の視覚の特長として読み分け困難といって字ひとつ視力の方が字づまり視力よりも良い結果になる特長があります。この読み分け困難は小学校4年生ごろまで続くとされています。)。字ひとつ視力とは単一視標つまり視標を一つ見させて視力を測定したもので乳幼児では通常の視標(字づまり視力表といいます)より良い視力が測定できます。また乳幼児では近方のみの視力測定が可能であったり遠方のみの視力測定が可能であることもありますので1回の検査で両方の視力測定を無理にする必要はありません。遠方視力も成人に用いる壁に設置してあるもので測定できない場合は検査員が視標を持って行う方法があります。5メートルの距離で測定できない場合は2.5メートル、1メートルの距離まで視標を持った検査員が近ずいて視力を測定します。

 

視力測定が困難な低年齢の乳幼児は行動によって見えかたを判定します。太陽や電気の光をまぶしがるかどうかおもちゃを見せたときに見るかおもちゃを動かしたとき追いかけて見るか、積み木などのおもちゃをつむことができるか、その距離をかえても可能かをチェックします。その他自己刺激反応、テレビに対する反応、移動時の状況、絵本に対しての反応、色に対しての反応などを観察することが重要です。

 

乳幼児の場合は視力の正確な把握が難しいことが多いのですが視力障害が発症していた場合早期から対応することで成人になってからの視力障害をおこさないですむ場合が多いのです。