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お知らせ

乳幼児の視力検査の結果からわかる治療が必要な状態

2023年04月17日


視力検査の結果から屈折異常が原因で視力が不良の場合は眼鏡が当然必要になります。

強度の遠視、乱視、近視、不同視(左右の屈折状態の差が強い状態)では弱視になることも多くそのような場合には御両親に説明をしっかりとしなければいけません。

最近では0歳でも装用しやすい眼鏡も販売されていますので年齢により眼鏡を使用できないということはありません。(このような眼鏡は頭にベルトがついていて外れにくく、色も黒になっていますので見た目からも目立ちません。素材も柔らかく装着したまま寝てしまっても安心です。

一般的には+2.0D以上の遠視、±2.0D以上の乱視、2D以上の不同視では弱視になりやすいとされていますが中にはそれ以上でも視力が良好のこともありますしそれ以下でも視力が不良のこともあります。

1回のみの検査で決定せず数回検査をしてから状態を把握することが重要でしょう。また不同視では3歳ころからアイパッチによる片眼遮閉治療が有効であるとされています。

視力の良好の眼を遮閉し視力の不良の眼を使用させることで視機能を改善させる方法です。また強度近視では網膜の視細胞に異常が発症し改善不能の病態の場合もあります。この場合は先天的な器質性弱視として就学前からできるだけみえる眼鏡を使用することが一般的です。

中には普通学級へ通学することが困難な症例もあります。平成12年に発足したロービジョン学会では矯正視力が0.04~0.06なら就学が可能であるとしています。残念なことに眼鏡を使用した方が近視が進行しやすくなる、近視は薬で治ると考えられている保護者の方もいらっしゃるので近視の原因についてははっきりとしたことは現在の医学ではわかっていないことや遺伝的要因や生活習慣などの環境的要素が関連していることを理解していただくことが重要でしょう。